大判例

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東京高等裁判所 昭和40年(ネ)1876号 判決

右事実によれば勝呂より控訴人に対する本件物件の所有名義変更は、真実の譲渡があつたためとは認め難く、むしろ勝呂がその債権者等から受くべき強制執行を免がれるため控訴人と通謀してなした仮装譲渡であると認めるのを相当とする。

右認定に反し本件物件の名義変更が真実の譲渡により行われ、控訴人は本件物件の所有権を取得したとの原審及び当審証人勝呂正義、原審及び当審における控訴本人の各供述はたやすく措信できず、他に右認定を覆すに足る証拠はない。

してみれば控訴人の、本件物件が同人の所有であることを前提とする本訴請求は失当として棄却を免がれない。

よつて右と趣旨を同じくする原判決は相当であるから民事訴訟法第三百八十四条により本件控訴はこれを棄却し、当審における訴訟費用の負担につき同法第九十五条、第八十九条を適用し、なお本件につき昭和四十年八月三十一日当審において発せられた強制執行停止決定は同法五百十二条に基くものではなく(同法条では停止不能)、同法第五百四十七条第二項に基くものと解されるので、同法第五百四十八条の裁判を要することとなるが、停止決定の効力は、本判決言渡と共にその効力を失う(同法条は認可も取消も規定しているが、判決言渡までと解するときは取消の余地なく、判決確定までと解するときは認可の余地はなく何れにしても、どちらかは不要となるが、従来言渡までと解されている)ので、特に主文において取消を宣言する必要を認めない。

(毛利野 加藤 安国)

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